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メモ、お返事、雑感

No.1729

9章4節でサタンが言ってた、「(知性を失っても)本人は生きてるだけで満足、その満足感を情報として持ち帰るのが生、「個」の持つ情報の価値を他者が勝手に決めることは命の価値を狭めてる」という台詞は前後の文脈的に蛆を指すというより生命の在り方そのものへのサタンの見解を述べてるように思える。
蛆はそもそも生命じゃないから勝利条件が違うし、死んでもらっては困るという意見だし。

気になるのはこれはメギドの生き方そのものへの見解かどうか。「個」という言い方からしてメギドを指して言ってるんだろうけど。

7章でブネがソロモンにメギドはただ生きてるだけで世界の資源を食い潰す存在だから、存在していい理由を世界に示さなければならない、それが戦争だって説明をしてたけどサタンの意見はこれに真っ向から反対するんじゃないか?と読んでて思った。
戦争をしなくても生きていたいなら生きていればいいとも読めなくもない。
穿ちすぎか。

もしかしたら蛆のことでもメギド全体のことでもなく、ベルゼブフただ一人を思い浮かべて答えた可能性もある。
知性も理性も失ってもそれでも生きていれば己もあいつも満足だ、みたいな。
それはちょっとだいぶ嫌だな……。それはなさそうなんとなく。
ブネは上記のような考えだったけど、戦争嫌いを表明してたベルゼブフは昔から違うスタンスだった可能性があり、そんな彼を愛していたサタンもまたブネとは違う見解だったのは十分あり得る。
戦争を積極的にしなくても世界に社会に貢献できる役割はあったはずだしな。大罪同盟は。時代も違うし。

一方サタンはメギドラルのソロモン王含めたヴィータをどう思ってるのか、知るのが怖くなってきた。
メギドには上記のような命の価値を認めていたとして、それをヴィータにも等しく思ってるだろうか。そこまでできたメギドだろうか。わからない。
どっちもあり得て怖い。ヴィータの命をなんとも思ってない可能性も高い。

なんか前まではメギドがヴィータを軽んじるのも見下すのもそういうものだよなと思ってたけど、今回のイベントでメギドラルで生まれたペクスたちをなんとも思わず使い捨ててる姿がすごく今まで以上に心にきた。
なんでかなって考えて、今回加入したアリオクさんの復讐の動機がそもそもコシチェイに恩師を殺されたことから始まるわけだけど、恩師がやってたことがペクスを実験材料にすることだったから、心情的には恩師の方も悪いやつだと思ってしまうからだ。
今までペクスを使うのはソロモンに敵対するメギドで悪い奴らだからだって無意識に私が区別をつけてきたんだなって気付いてしまって、それもかなり揺さぶられた。
アリオクさん自身はペクスもヴィータも実験に使ってないけど、それを容認してた組織の一員ではあり、ひいては議会やメギドラル社会そのものがペクスを容認してるんだと気付いて、本当にメギドにとってヴィータの命って取るに足らないものなんだって実感が今さらやってきて、本当にメギドとメギドラルを救っていい方向へ行くのかわからなくなってしまったんだよね。
メギドラルを救ったあとに待ってるのは今度はヴィータとの衝突じゃないのか?護界憲章があるから大丈夫と言い切れるか?
メギド72という軍団がこんなにヴァイガルドに根を張ってるのに?

今更ながら6章でメギド72を攻撃してきたヴィータたちの不安と恐怖が攻撃心へ転化された理由がわかったし、カンセリエが嫌悪感を示した理由もわかった。
どちらも手段はまったく肯定できないけど。コシチェイもそう。
ただ心情の理解はやっとできた。そしてその感情の落とし所を見つけるのは容易ではないこともわかった……。

10章でサタンがメギモンの命を使うようなことがあったらどうしよう、とそういう恐怖に見舞われている。
怖い。何を考えてるんだサタン……
メギモン生きて……
#メギド

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